2012年度の活動

第15回サザンナイトセミナー 2013.3.14

第15回のサザンナイトセミナーは、青雲会病院の理学療法士、内木場晴宣さんでした。(南学園12期生)

 

テーマは『超音波画像診断装置を用いた立ち上がり時における中間広筋と大腿直筋の筋収縮の一考察』

『運動機能回復を伴ったQOL向上を実現する個別性に配慮した解除と連携の一例』の二本立てでした。

 

研究の背景として内側広筋や大腿直筋に対しての報告が多数であり中間広筋について述べたものは非常に少ない事である事から。

結果としてCKCでもOKCでも中間広筋では有意な筋厚の増大が認められ特にCKCの際に遠位部で著名な筋厚の増大を認めたとの事でした。

 

もう一つの演題では、個別性に配慮した介助、職員の技術向上という部分で、セラピストがNs、CW、他セラピストに対して移乗の介助方法などをプレゼンする、『実技カンファレンス』なる取り組みをしていました。

 

『1週間に1回やれば、年間約50回。50回もやれば少しは変わるでしょ』

 

っという言葉がとても印象的でした。

 

キレのあるハンドリングと、絶妙な言い回しに参加者は見とれていました。

 

参加者

 

理学療法士・作業療法士16名 学生4名 計20名

第14回サザンナイトセミナー 2013.1.23

第14回のサザンナイトセミナーは、指宿温泉病院の理学療法士、牧野貴広さんです(南学園14期生)

 

タイトルは『臨床におけるオステオパシー』
 

牧野さんは東京や神戸で開催されているオステオパシーの研修に熱心に参加されています。

 
 オステオパシーとは哲学・概念であり、その中に様々な手技があるという事でした。私個人としては、オステオパシー=筋膜リリースやカウンターストレインなどの様な手技が先行してしまっていたので、知識を正す良い機会になりました。

 

 実技においては膜の流れを感じ取るタッチと、爪のリリースを実施して頂きました。どちらにおいてもとても繊細であり、理論、実技共に新たな学問に触れる良い機会でした。

理学療法士・作業療法士 約39名、学生6名参加 計45名

第13回サザンナイトセミナー 2012.11.29

第13回目のサザンナイトセミナーは、南学園専任教員 吉田治正先生。

 

テーマは『気管切開カニューレ(長期使用者)の抜去と気管切開孔閉鎖のための指針』

 

回復期リハにおけるカニューレ非抜去の患者様の転帰先から始まり気管切開についての復習、カニューレ抜去の条件から徒手的介入方法、先日の福井での学会での最新の知見を御教授頂きました。

 

中でも、カニューレ抜去の条件として誤嚥と咳をセラピストとしてどう見極めるか??では、単管と複管の違いとそれぞれの特徴と注意点、咳についてはCPF(最大呼気流速)についてなどわかりやすく解説して頂きました。

 

改めて先生の理学療法士としての熱さと呼吸についての知識の深さ、説明の分かりやすさを感じました。

 

「PTは可能性を見つける仕事」

 

前を向き続ける事の大事さを新ためて感じることが出来ました。

 

参加者29名

 

PT:25名 ST:1名 学生:3名

第12回サザンナイトセミナー 2012.9.19

テーマ『Kinesitherapy of shoulder joint

      壹岐 伸弥 PT (今給黎総合病院)

 

テーマ『体幹・下肢の触診 』

       松元 龍 PT (今村病院分院)

 

第12回目のサザンナイトセミナーは、当勉強会の渉外担当の壹岐と、広報担当の松元によります、ショートセミナー2本でした。

 

前半は、壹岐PTによります、「Kinesitherapy of shoulder joint」で、肩関節の復習と、検査・運動療法でした。

肩は複雑な組織ですが、即時効果の出やすい部位でもあり、いくつかの検査と治療を組み合わせて行う事で、動作を阻害している因子を見つけることが出来る。っという事を体感出来、実技の場面では歓声があがるグループが続出でした。

検査と治療は表裏一体であるという事が実感できた1時間だったと思います。

 

 

後半は、松元PTによります「下肢・体幹の触診」でした。

腹部の触診では、姿勢変化でどの筋が優位に働くか??っということから始まり、大腿前面の触診も行いました。

 

PT・OT:27名 学生:9名 合計:36名の参加がありました。

学生さんの参加も多く、学ぼうという強い熱意を感じることが出来嬉しく思いました。

 

 

第11回サザンナイトセミナー 2012.7.11

テーマ『機能解剖学視点から考える腰痛へのアプローチ』

 発表者:上栗PT

第11回目のサザンナイトセミナーは、上栗先生によります、機能解剖学的視点からみる腰痛へのアプローチでした。

 

腰痛という『症状』の原因は何か??

必要な情報を集めていくことにより、セラピストが扱えることを再考し、解剖学を中心に仮説を立てていく過程を伝えてくださいました。

 

様々な文献からの引用だけでなく、実技も多く滑らかなリーズニングの流れに、参加者約35名、充実した2時間でした。

 

 

第10回サザンナイトセミナー  2012.5.14

テーマ『認知神経リハビリテーション』

   発表者

     前田PT:認知運動療法の基礎 ~感覚・知覚・認知~

     上橋PT:脳から身体の捉え方

 記念すべき第10回目のサザンナイトセミナーでは、前田先生、上橋先生によります、認知神経リハビリテーションについての発表でした。

 前田先生は 感覚、知覚、認知をテーマに、それぞれの定義に始まり、物体の認知などにおける具体的な例についてもお話しされていました。
 whereの回路、whatの回路などの情報処理過程、頭頂側頭後頭連合野における感覚の統合と、リハにおける能動的感覚の重要性についてお話し頂きました。感覚は記憶との照合であり人によって違う。というお言葉に改めて重要性を再認識致しました。

 

 上橋先生は、身体の捉え方と題して、随意的行動と大脳皮質のプロセスや、欲求に対しての運動が発動するまでのメカニズムを具体的にお話し頂いたのち、therapistが陥りやすい第三人称的な病態の解釈ではなく、第一人称的な解釈が重要だということ、認知運動療法における段階的治療や、具体的介入方法などをお話し頂きました。学習とはtaskに対しての予測と結果の差異によって生まれる。というお言葉が運動学習の重要性と臨床へのヒントを感じる事が出来ました。

 

参加者約60人、皆、お二人のプレゼンに魅了されていました。

 

第10回アンケートの集計結果